Musica y Video · 09日 5月 2020 これが踊りたいタンゴ!!. <May.9> ■ミロンガ・レッスンでよくかかる曲を探る Aníbal Troiloアニバル・トロイロ楽団 最近Shunsukeは某女史からの熱烈すぎる勧誘により、とあるオンラインタンゴ音楽勉強会に参加しているのですが、スペイン語の文献をみんなで訳し読み解いていき、当時のタンゴ状況を紐解いていくー。というなかなか大変な作業。 現在のテーマはAníbal Troiloアニバル・トロイロ。 ”Pichucoピチューコ”の愛称で知られる、もっとも重要なタンゴ音楽家のひとりです。 でも今日は番外編!逆に踊るには難しい曲! 今回は、トロイロ楽団の”踊るには難しい” ”ミロンガではまずかからない”特集。 タンゴは、ミロンガで踊るだけの音楽ではなく、様々な音楽的要素を取り入れながら発展していきました。かの有名なAsotr Piazzollaアストル・ピアソラもトロイロ楽団出身です。 偉大な音楽家アニバル・トロイロの世界観を覗いてみてください! #Quejas De Bandoneon バンドネオンの嘆き トロイロ楽団の代名詞的な曲です。トロイロによるソロ、終盤を飾るヴァリアシオンも有名です。 #Sur スール(南) #Danzarín ダンサリン 世界3大劇場のひとつにも数えられるブエノスアイレスのコロン劇場での演奏映像。大編成のオルケスタの真ん中にどっしり構えてバンドネオンを弾くトロイロ。壮大な曲です。 #Nocturna #La Última Curda #Recuerdo レクエルド プグリエーセ作曲(18歳のとき!!)のRecuerdo(想い出)。 「自分はレクエルドただ1曲の作曲者でありたかった」とトロイロは言ったそうです。 そんなトロイロは自身の楽団を結成する前にプグリエーセ楽団で弾いていた時期も合ったそうです。(ダリエンソ楽団でも一瞬弾いていたらしい…) #Lo Que Vendra ■おまけ① 1937年に自身のオルケスタを結成したアニバル・トロイロ。 ピアソラをはじめ様々な編曲者と仕事をしながらタンゴをより壮大な音楽へと発展させました。 つぎの曲は、壮大過ぎてSPレコードの片面に録音しきれず、両面使ったという大作。 ミロンガやレッスンでおなじみの録音はOsvaldo Fresedoオスヴァルド・フレセドのほうが聴いたことがあるかたも多いハズ。こちら ■おまけ② 天才的なトロイロは、自身の楽団の音楽がダンスとも調和できるはずと考え、ツアーにダンサーを帯同しました。そのうち一番のお気に入りだったカップルは映画「ラスト・タンゴ」でもおなじみのファン・カルロス・コペス&マリア・ニエベス。 しかし、ここで取り上げたいのは、一番最初にトロイロのツアーに帯同したカップルJulia & Lalo Belloフリア&ラロ・ベージョ(写真)。 1950年代にトロイロとツアーを回っていたこのカップルですが、じつは、1954年に初めてアルゼンチンの楽団が日本に来て演奏したときに一緒に来ていたことが先週のオンライン音楽勉強会で判明! Juan Canaroファン・カナロ楽団(フランシスコ・カナロの実弟)が連れてきたふたりは、日本で初めてアルゼンチンタンゴを踊ったペアだったのです。(すでに当時日本ではタンゴが人気で、日本に楽団も20近くあり、Orquesta Tipica Tokioなど、アルゼンチンに演奏旅行に行くほどだったようです) 思わぬ歴史の交差にニヤニヤが止まらないエピソードでした! 以上! tagPlaceholderカテゴリ: COLUMN